モールテックスは、デザイン性と耐久性から注目を集める素材ですが、使用を検討する際は、メリットだけでなくデメリットも把握する必要があります。
特に店舗や住宅の内装に使うシーンが多いため、内装工事を検討している方にとって、モールテックスの特徴を知っておくのがおすすめです。
そこで本記事では、モールテックスの特徴を踏まえた上で、メリット・デメリットを詳しく解説します。
モールテックスとは
モールテックスとは、セメントをベースにした微細な骨材と特殊な樹脂を混合して作られた、薄く塗ることができる装飾用の仕上げ材です。
床や壁、家具などさまざまな部分で活用でき、色のバリエーションも豊富です。
ここからは、下記2つについて深掘りして解説します。
- モールテックスの特徴とは
- モールテックスとモルタルとの違い
モールテックスの特徴とは
モールテックスの特徴は、耐久性の高さとデザインの自由度です。
わずか数ミリの厚さでありながら、高い強度と防水性を備えているため、浴室やキッチン、カウンターなどの水回りでも安心して使用できます。
また、コンクリートのような質感を持ちながらも、従来のコンクリートより軽量であり、さまざまな表面に塗布できる柔軟性も魅力的です。
カラーは、標準の64色があり、レイアウトに合わせて適切なカラーを選択できます。
モールテックスとモルタルとの違い
モールテックスとモルタルは、どちらもセメントをベースにした素材であり、外観的には似ている部分もありますが、性質や使用用途において大きな違いがあります。
モルタルはセメントに砂や水を混ぜたシンプルな組成で、主に壁や床などの下地としての役割が強く、厚みが必要となる場面で用いられます。
対してモールステックスは、特殊な樹脂を含んでおり、高い柔軟性と密着性を持ち、さまざまな素材の上に薄く塗ることが可能です。
モールテックスのメリット
モールテックスのメリットは、主に以下の通りです。
- 防水性に優れている
- 塗膜が薄いため様々な場所に塗れる
- 柔軟性が高い
- 接着性に優れている
詳しく解説します。
防水性に優れている
モルタルは一般的に水を吸収する性質がありますが、モールテックスは樹脂を含むため、施工時にオイルやニスを使いコーティングすることで、高い防水性能を発揮することが可能です。また、水を弾く機能も高いため、キッチンや洗面台、お風呂などの水周りにも適しています。
塗膜が薄いため様々な場所に塗れる
モールテックスはごく薄い2〜3mmのコーティングで、コンクリートの5倍の表面強度という驚異的な性能を持っています。塗膜が薄いため、床や壁だけでなく、家具や小物にも簡単にモルタルの風合いを与えることができます。家具や小物が傷ついた場合でも、ディテールを損なうことなくリノベーションできるのも、モールテックスの魅力のひとつでしょう。
柔軟性が高い
モールテックスを塗った薄い板はある程度曲げても簡単に割れることがなく、柔軟性に優れています。モールテックスは薄い塗膜でありながら高い強度を発揮し、さらに、モールテックス自体が樹脂を含む性質だからです。
接着性に優れている
モールテックスは非常に高い接着性を備えており、鉱物下地、木材、金属、プラスチック、ビニールクロス、スタイロフォーム、タイル、メラミンなど、多岐にわたる素材に塗り付けが可能です。素材の加工を省け、さらにゴミの発生が少ないため、リフォーム工事などで特に注目されています。また、木材にもしっかり接着するため、オーダーキッチンなどの特殊な形状やデザインの家具にも適しています。
モールテックスは場所や素材に制約を受けず、デザインコンクリートの質感を手軽に実現できるため、扱いやすい素材として高く評価されています。
モールテックスのデメリット
反対に、モールテックスのデメリットは主に以下の通りです。
- 値段が高い
- 施工日数が長い
- 角のキワにひびが入りやすい
- 顔料の調合が難しい
- 染みや汚れがとれにくい
詳しく解説します。
値段が高い
モールテックスは、施工工程が少し複雑なうえ認定を受けた職人のみしか取り扱えないため、値段が高い傾向があります。
さらに、モールテックスは海外メーカーのため、昨今の円安によって仕入れ価格が高騰しています。
施工日数が長い
ジョリパットなどの資材であれば一回塗って乾かせば完成ですが、モールテックスは乾燥・洗浄・研磨・オイル塗布と、仕上げまでに時間がかかるため1日で完成しないケースが多いです。特に、気温が低い冬は乾燥に時間がかかりやすくなります。
角のキワにひびが入りやすい
モールテックスの性質上、出隅や入隅に亀裂上の小さいヒビが入りやすいという特徴があります。また、美しさを保つためには定期的にオイルやニスを塗りなおすといったメンテナンスも必要です。
顔料の調合が難しい
モールテックスは施工が比較的難しい塗料ですので、しっかりとイメージを共有しておかないと、想像していた仕上がりにならない可能性があります。施工業者のレベルに左右されるという点もモールテックスのひとつのデメリットと言えるでしょう。
染みや汚れがとれにくい
モールテックスはテーブルやキッチンなど生活家具にも施工が可能ですが、シミや汚れがついてしまうと、取れにくいというデメリットがあります。防水性に優れている反面、汚れには弱いのもデメリットです。
モールテックスより安価に内装を楽しめるエクストンがおすすめです!
フロアエージェントでは、「エクストン」という国内メーカーが製造する内装材を採用しております。「エクストン」はモールテックスと風合いが似ており、さらにモールテックスのデメリットを補うことができる塗料です。
エクストンの特徴
1.値段が安価
エクストンはモールテックスの3〜4割程度減額した予算で施工することができます。というのも、円安の影響を受けやすい海外製のモールテックスと異なり、エクストンは日本製なため製造・輸送原価が抑えられているからです。エクストンは予算の都合上、モールテックスを諦めていた方にもおすすめの塗料です。
2.施工日数が多少短くなる
エクストンはガラス製なので、オイルを塗らなくても光沢が出やすく、施工日数がモールテックスと比べて比較的短くなります。モールテックスはオイルで光沢感を上げる必要がありますが、エクストンはオイルで仕上げる工程がないからです。
3.染みや汚れがモールテックスよりもとれやすい
エクストンはその材質上、モールテックスよりも染みや汚れが取れやすい塗料です。そのため、万が一汚してしまうのが心配な方にもおすすめの塗料です。
4.強度が高い
エクストンは材料にポリマー樹脂が入っていますので、モールテックスよりもさらに強度が高い塗料です。モールテックスの欠点であった乾燥収縮によるひび割れなども、エクストンでは改善されています。
店舗、ご自宅の内装にこだわりたい方はご相談ください
フロアエージェントでは、店舗やご自宅の内装の施工実績が多数ございます。
モールテックスやエクストンを使ったお洒落な内装にご興味がある方は是非お気軽にご相談ください。