東京都を拠点にコンクリート工事を手がけているフロアエージェントです。
コンクリートのひび割れは、美観を損なうだけでなく、建物の不動産価値を著しく落とします。しかし、コンクリートの強度によっては、ひび割れは免れ得ません。
建物のひび割れに頭を悩ませる管理者や所有者の方から、コンクリート補修の相談をいただくことはよくあります。
既にひび割れを起こしてしまった場合は、どう補修するかを考えるべきですがそもそも
「いかにして、長年ひび割れを起こさない強固なコンクリート工事を行えるか」
それが重要だと私たちは考えています。
そしてその方法は2つあります。
一つ目は、再振動締固め。もう一つは、真空コンクリート工法です。
▲真空コンクリート工法の様子
これらはどちらも土間コンクリートのひび割れを抑制する方法ですが、実は全く異なるアプローチによって実現しています。
まず、再振動締固めでは、バイブレーションによる締固めを2回行うことによってブリーディング現象による水ミチを除去し、緻密かつ強固なコンクリートをつくりだすものです。(再振動締固めについてはこちら)
一方の、真空コンクリート工法では空気圧によってコンクリート内部の余剰な水分を除去し、緻密かつ強固なコンクリートを実現します。
実はこの真空コンクリート工法は、しばしば誤解されます。
その誤解とは、
「真空コンクリート工法は、坂道で行うものだ」
というものです。
真空コンクリート工法≠リング工法
これまで、真空コンクリート工法はリング工法と組み合わせて用いられることが多くありました。リング工法とは、坂道での滑り止めのために用いられる工法です。
それにより、真空コンクリートは坂道で使用するものというイメージが定着してしまいました。
ですが、リング工法には真空コンクリートが必要ですが、リング工法とセットで行う必要はありません。
真空コンクリート工法の本質は、コンクリート内の水分を空気圧によって徹底的に除去することで、緻密かつ強固な土間コンクリート工法をつくりだすことです。
そのため、フロアエージェントでは、斜路ではなく平面の土間コンクリートにおいても、ひび割れを抑制したいお客様に対しては、真空コンクリート工法をご提案しています。
どのような土間コンクリートに真空コンクリート工法がオススメ?
真空コンクリート工法でつくられた土間コンクリートは、重量物が往来するような環境でも耐えられる緻密かつ強固なものとなります。
あるいは、工場においてプレス機のような機械が土間コンクリ―トに激しい衝撃を与える場所でも有効です。
真空コンクリート工事(リング工法)
コンクリート床摩耗テストを繰り返した結果
弊社では、必要に応じて試験施工を行っています。以前、通常の土間コンクリートと真空コンクリート工法によるものについて、摩耗テストを行ったことがあります。
14,000回の摩擦を土間コンクリートに加えて耐久性を比較してみたところ、通常の土間コンクリートでは1.6㎜程度摩耗したのに対し、真空コンクリート工法を用いたコンクリートは0.8㎜しか摩耗しませんでした。
この結果から、真空コンクリート工法は、通常の土間コンクリートに比べて2倍も摩耗に強いことがわかります。それほど、コンクリート内部の水分がコンクリートの耐久性に与える影響は大きいのです。
通常の土間コンクリートと真空コンクリートの使い分け
非常に緻密かつ強固な土間コンクリートをつくりだせる真空コンクリート工法ですが、通常の土間コンクリート工事と比較してコストが高くついてしまいます。
ひび割れしにくいコンクリートは魅力的だけど、真空コンクリート工法を取り入れるのは予算的に難しい、という場合でも真空コンクリート工法を取り入れる方法があります。
それは通常の土間コンクリートと真空コンクリートの使い分けです。
例えば、倉庫の土間コンクリート工事を行う場合でも、事務所として使う場所と、重量物が激しく往来する場所のように、路面に加わる摩擦には差があリます。後者のような場所のみに真空コンクリート工法を行うようにすれば、予算内におさめることも可能です。
不動産価値を高く保つために
様々な土間コンクリートの施工方法や課題を目の当たりにしてきた私たちとして、真空コンクリート工法が発現するひび割れ抑制の効果には、絶対的な自信をもってお客様にご提案しています。
建物のひび割れは、不動産価値を著しく低下させてしまいます。真空コンクリート工法でひび割れの少ない土間コンクリートを施工しておけば、長期間使用したとしても不動産価値の下がりにくい建物を所有することにつながります。
コンクリート工事の全体像を踏まえて、最適化した真空コンクリート工法をご提案させていただきますので、ひび割れのない緻密かつ強固なコンクリート床をご希望でしたえら、フロアエージェントにご相談ください。
弊社の真空コンクリート工法については、真空コンクリート工法紹介ページでも詳しく紹介しています。そちらもご参考にしていただければ幸いです。