①初期養生材として
フィックスガードは皮膜型の養生剤とは異なり浸透型の初期養生材のため、一時的な保水を持続させた後は5日程度で自然蒸発をする養生材です。最も湿潤状態が必要とされる打設終了後の金ゴテ仕上げの直後から2~3日間(気温や環境による)程度の保水が必要とされますが、フィックスガードは散布するだけで表1のようにコンクリート表面の保水を3日程度持続することが可能です。
- HOME
- 撒くだけでコンクリートの乾燥を防ぐ初期養生材”フィックスガード”
散布でコンクリート養生 フィックスガード(初期養生材)
フィックスガードは浸透型コンクリート初期養生材で、コンクリート打設前および打設後に散布するだけで、コンクリート表面の養生効果が得られ、乾燥収縮ひび割れやプラスチックひび割れ等の抑制を可能にします。
主な使用目的としては2通りあり、コンクリート打設時の凝結遅延効果による急乾燥防止と、打設後の保水による初期養生を得ることです。コンクリート養生で最も重要なタイミングとされる打設後の表面の急速な水分蒸発を防ぎ、水和結晶を健全化しひび割れ抑制を図ることを目的としております。また昨今の作業時間の規制や、養生マット、ポリフィルムシートなどの廃材をゼロにすることで時代に合った養生法として広く採用され始めております。弊社はフィックスガードを専門に取り扱う施工業者です。
浸透型コンクリート初期養生材フィックスガードとは
▲表1:水分逸散率試験結果
昨今、コンクリート養生は打設仕上げ当日に行われることが望ましいとされていますが、コンクリート仕上げ直後のシート養生が難しい冬場のコンクリート養生や、4週8閉所により打設当日のシート養生が難しい現場等のコンクリート養生として、フィックスガード養生をご提案いたします。
②凝結遅延材として
更にフィックスガードは直射日光が当たる場所や風の強い場所など、コンクリート内部と表面において凝結の遅延差が起こる場合には、凝結遅延材として使用することも可能です。下記画像のように凝結の遅延差による裂けや割れを抑制します。
▲フィックスガード散布無し
▲フィックスガード散布有り
③クラックの自己修復材として
また、フィックスガードはクラックの自己修復にも作用します。打設直後に発生したヘアクラックやプラスチックひび割れ等の発生箇所に対し、フィックスガードを散布後、数日間保水状態を維持することで乾燥収縮による割れに対し、フィックスガードの粘土鉱物に含まれる膨張成分が作用し、水和結晶を再生させ打設後数日の初期クラックであれば下記画像のように自己修復することが認められました。
▲初期クラック
▲フィックスガード散布5日後
フィックスガードの主な使用用途
フィックスガードは以下のような使用用途でお使いいただけます。
直射日光が当たる場所
温度が高い場合
風が強く風養生が無い場所
コンクリートの急乾燥が懸念される場合
冬場の採暖された建物のコンクリート打設時など
②初期養生材として
打設仕上げ終了後のコンクリート床
散水養生ができない場所のコンクリート床
現場閉所でやむを得ない場合など
③初期クラック抑制材として
打設直後の初期クラックが発生した床
フィックスガード実績
フィックスガードは大面積のコンクリート打設後の養生に最適で、物流倉庫をはじめ大面積床施工において全国で使用されています。
現場名 | 住所 | 延床面積(㎡) |
---|---|---|
LOGIPORTAL大正 新築工事 | 大阪府大阪市 | 24,600 |
IMC新生産棟(N2棟)及びインフラ物流棟建設工事 | 島根県出雲市 | 76,300 |
(仮称)桜沢センター新築工事 | 埼玉県大里郡 | 15,200 |
㈱シーディーサービス千葉機材センター新築工事 | 千葉県四街道市 | 5,000 |
Landport東海大府新築工事 | 愛知県東海市 | 246,000 |
(仮称)木島陸運吹上BP倉庫新築工事 | 埼玉県鴻巣市 | 1,000 |
(仮称)九州センコーロジ鳥栖物流センター新築工事 | 佐賀県鳥栖市 | 46,000 |
(仮称)ニトリ福岡DC新築工事 | 福岡県福岡市 | 97,000 |
(仮称)埼玉県白岡市篠津計画 | 埼玉県白岡市 | 58,000 |
GLP狭山日高Ⅲプロジェクト | 埼玉県日高市 | 66,200 |
圏央道厚木物流センター | 神奈川県厚木市 | 1,800 |
FAビル | 東京都足立区 | 600 |
エスラインギフ海老名店 | 神奈川県海老名市 | 2,300 |
タカギつくば工場 | 茨城県つくば市 | 2,000 |
本牧倉庫新築工事 | 神奈川県横浜市 | 16,000 |
古河諸川複合施設新築工事 | 茨城県古河市 | 2,400 |
城東テクノ㈱茨城工場テント増設計画 | 茨城県稲敷市 | 9,746 |
フィックスガード施工事例
▲養生時フィックスガード散布あり
▲打設時フィックスガード散布有り
フィックスガード養生のメリット
メリット①
養生時間の短縮および省人化を実現
通常の散水シート養生では面積1000㎡の場合、作業人数は3人〜4人で、散水およびシート張り、防護ネット被せなど作業工数も多く、作業時間は5時間程度かかります。
フィックスガードは同様の1000㎡程度で作業人数1人で、作業は材料の希釈および噴霧器による散布のみで、作業時間は30〜40分程度で終了します。 このように従来のシート養生をフィックスガード散布養生に替えることで、建設現場の人手不足解消の一助となる施工法です
メリット②
ポリエチレンシート不要で廃材が出ない
通常の散水シート養生では、散水したのちポリフィルム製のシートを張ることが必要ですが、フィックスガードは撒くだけのためシート不要です。
養生期間を終えたポリエチレンシートは廃材となるため、撤去費用が掛かるほか、廃棄することにより環境問題に繋がるため、今後はフィックスガード養生が望ましいと考えます。
メリット③
表面強化材との相性も良好
養生材は表面強化材や塗床材との付着の相性が懸念されますが、従来の養生剤は皮膜による養生効果を発揮するタイプのため、表面強化材等との相性が心配されました。
フィックスガードは先述した通り3日程度の保水を持続した後は自然蒸発するため、表面強化材等との相性について問題ありません。
▲表2:表面強化材とフィックスガード有無による付着強度の比較(単位N/mm2)
さらにフィックスガード散布した床と、散布しない床に表面強化材を塗布した後、付着強度試験を行った結果、普通コンクリート0.7(N/mm²)程度に対し、測定箇所5カ所すべてで1.5N以上の付着、平均1.56N(表2)が認められたため、付着についても問題はありません
▲表3:表面強化材とフィックスガード有無による圧縮強度の比較(単位N/mm2)
また、フィックスガード散布した床と、散布しない床に表面強化材を塗布した後、圧縮強度試験を行った結果、表3の通りコンクリート床における耐久性において異常がないことも分かりました。
デメリットとしては養生材としての材料費が挙げられますが、散水シート養生にかかる人工数やシートの費用、またシートを撤去する際の廃材処分費等を鑑みると、逆に安価で済むとも考えられます。
使用予定の表面強化材とフィックスガードの相性についてもお気軽にお問合せください。
フィックスガードを凝結遅延材として使用する場合
▲フィックスガード希釈の様子
コンクリート打設時に使用する場合、フィックスガード1本160gに対して水100ℓを目安とし、マゼラー等にて撹拌し希釈します。散布面積は500㎡〜最大700㎡程度で、噴霧器を使って撒いて行きます。
フィックスガードを養生材として使用する場合
▲指定噴霧器によるフィックスガード散布
養生時に使用する場合、フィックスガード1本160gに対して、水75Lを目安とし、マゼラー等にて撹拌し希釈します。散布面積は500㎡程度で、噴霧器を使って散布します。
上記は目安となり、気温や風など作業現場の環境によって散布量は変化することもあります。
撒くだけのフィックスガード養生についてお気軽にお問合せください。