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真空コンクリート工事(リング工法)
真空コンクリートO型リング脱水刷毛引き仕上げ工法
真空コンクリート工法(真空脱水工法)とは、コンクリート内にある余剰水(余分な水)と巻き込みエア(生コンに含まれる空気)を取り除く工法です。この工法は主に真空マットと真空ポンプから構成されており、打設後30~60分(気温により異なる)後に施工します。耐久性、衝撃性、磨耗性に優れているのが特長です。
- 工場・倉庫・ショッピングセンターなどで多くご活用いただいています
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真空コンクリート舗装工事 真空ノンスリップ工法の施工事例動画
目次
真空コンクリート工事(リング工法)とは
真空コンクリートリング工法施工の流れ(工程作業手順)
- 1:コンクリート打設コンクリートポンプによる打設工事
- 2:コンクリート荒均しコンクリートポンプ筒先から出た生コンを荒均しします
- 3:トンボ均し両面の当たり(高さ)を基準に表面を均します
- 4:均し完了
- 5:リング配置リング定規に合わせ所定の位置にリングを配置します
- 6:リング埋め込みアミ下駄にてコンクリート表面までリングを埋め込みます
- 7:真空脱水処理床表面を真空状態にして専用の真空ポンプにて吸引し脱水を行います
- 8:トロウェル円盤掛け真空脱水処理後、埋め込まれたリングにコンクリート表面とリングムラ取りを行い、トンボ跡や微細な不陸の修正を行います
- 9:表面合わせトロウェル円盤掛けを行ったあと、上層に溜まったノロや真空処理後によるリングに被ったセメントペーストを除去し、コンクリートとリング表面のレベルを合わせます
- 10:綿密なレベル合わせキワ周り、打ち継ぎ、機械の回らない箇所は手作業にてレベル合わせを行います
- 11:金鏝押え刷毛を入れる前にコンクリート表面のコンディションを整え、刷毛の粗面左にばらつきのないように金鏝にて調整します
- 12:刷毛引き刷毛引きは粗面具合を統一しなければならず刷毛の種類や刷毛を入れるタイミングが重要なプロセスになります
- 13:リング抜き取り刷毛を引いた後からリングを抜き取っていきます。その際欠けの無いように抜き取ります
- 14:完了ポールなどで立ち入り禁止措置を取り、養生、施工完了となります
施工上の利点
- リングの滑り抵抗値でノンスリップが実現
表面強度の耐久性向上による長寿命化
脱水処理により工期工程の大幅短縮
初期強度の増大・表面強度の増加、硬化収縮(ひび割れ)の減少、耐摩耗性の増大、凍害抵抗の増大、コンクリート中の気泡を除去、スロープ走行時の滑り止め(ノンスリップ)。
ケーズル工法との違い
ケーズル工法は路面滑り止め工法、リング工法は真空コンクリート工法と言われています。
ケーズル工法は、主にコンクリートやアスファルトの表面に特別な処理を施して滑りにくくする技術であり、通常は表面に施された粗いテクスチャーが特徴です。
この工法では、素材の表面に摩擦を生み出すことで滑りにくくするため、雨や油分がある状態でも安定した歩行を提供します。
また、施工後は比較的短時間で乾燥し、迅速な作業が可能です。
リング工法は、コンクリート内に含まれる余剰水や気泡を取り除く工法です。真空マットと真空ポンプを使用し、コンクリートの耐久性、衝撃性、磨耗性を高めます。
真空コンクリート 勾配
- 真空コンクリートの勾配は基本的に1寸勾配(1/10勾配)から6寸勾配(6/10勾配)くらいまで通常通り施工可能です。それ以上の勾配になる場合、施工は可能ですが、勾配の角度によってコンクリートの打ち方やスランプなども変動しますので事前にお問い合わせください。
真空コンクリート リングと厚さ
- リングについて真空コンクリート用リングは外寸が150mm、内寸が110mmの寸法になります。床表面にリング定規を所定の位置に合わせ一列あたりのリング配置として、リング芯から430mm幅になるように配置します。縦列、横列ともにリングの芯々で215mm幅として配置することで通りの良いリング配置となります。
厚みについて真空コンクリートの厚さはリングを使用する場合、通常50mm程度であれば問題なく打設することが可能です。理由としてリングの断面が10mmになるので鉄筋のかぶり厚を確保して最低50mmは必要と考えます。また、リングなしの脱水のみの場合だと、特に厚みの問題はありませんが、適切な厚さは確保しましょう。詳しくはフロアエージェントまでお問い合わせください。
真空コンクリート 断面
- 真空コンクリートの断面はリングの断面として10mmになります。また床の断面は50mm以上の確保が必要になるので、床の厚みを50mm以上として考えます。
施工事例
真空コンクリートO型リング脱水刷毛引き仕上げ工法
- 本来真空コンクリートとは脱水のみの工法のことで、多くのサイトでは真空コンクリート=リング工法となっておりますが、本来リング工法の正式名称は「真空コンクリートO型リング脱水刷毛引き仕上げ工法」になります。その違いは目的によって異なり、リングを入れる真空コンクリートはノンスリップ工法とも呼ばれています。リングの溝があることで滑り抵抗値を向上させますが、その溝部分は高い負荷がかかるため非常に欠けやすく、溝部分の表面強度を高くする必要があるのです。その表面の溝部分を真空脱水することにより、溝が欠けることなくノンスリップを機能させます。
使用工具
均しクワ・アルミ定規・リング定規・木鏝・金鏝・アルミ下駄
使用機械
真空ポンプ・真空マット・O型リング・トロウェル(機械ゴテ)
保護具
安全帽・安全帯・安全靴・安全長靴
真空コンクリート 養生期間
コンクリートは打設時の養生期間が必要になります。真空工法は養生期間の短縮を可能にします。1週強度(7日間養生)は3日ほどで、4週強度(28日養生期間)は7日ほどで可能にします。
施工上の留意点(注意ポイント)
- 1:コンクリート打設順序:水上部分から水下側へ打設して下さい。
- 2:真空ポンプ設置場所:他業者に影響がない場所として下さい。
- 3:Oリング配置図:Oリングの配置図は事前に作成し、4日前までに決定して下さい。
- 4:伸縮目地を入れる場合:Oリング配置ピッチを考慮して下さい。
- 5:真空ホース:打設場所と機械設置場所とのmを確認して下さい。
- 6:脱水後、余剰水の処理:排水場所は事前にご検討の上、前日までに決定して下さい。
- 7:強度、スランプ:強度20N以上、スランプ15以下として下さい。
- 8:コンクリートのかぶり:リングを埋め込むため、背筋上端から50mmとして下さい。
- 9:スラブ厚:最低100mm~150mm以上として下さい。
- 10:配筋・メッシュなどの下地処理:床の天端から露出しないよう事前チェックして下さい。
- 11:墨出し、レベルポイント:際の墨以外は規幅定規幅1500mm~1800mmピッチで
レベルポイントを設置して下さい。 - 12:グレーチングや壁養生:ガムテープやベニヤ等で養生し、前日までに完了して下さい。
- 13:打設の中断:打設途中の中断はジョイント防止のため、
中断はないものとするよう事前に打設計画してください。 - 14:打設範囲:1日最大200㎡までとして下さい。※やむを得ない場合はご相談いたします。
- 15:洗い場の確保:機材の即時メンテが必要になるため高圧洗浄機などを必ず用意して下さい。
- 16:気象条件:雨や強風が予想される場合は完全にシート養生するか、または延期して下さい。
- 17:照明器具:照明器具は設置して下さい。
O型リング施工実績
物件名:豊洲新市場(仮称)水産卸売場棟 所在地:東京都江東区豊洲 工事名:真空コンクリート工事 仕様:Oリング刷毛引仕上げ 総施工平米:13,525㎡(うち真空コンクリート施工1,849㎡) 元請け会社:大成建設株式会社 |
物件名:浦和駅高架下店舗新築工事 所在地:埼玉県さいたま市浦和区岸町 工事名:真空コンクリート工事 仕様:刷毛引仕上げ 総施工平米:55㎡ 元請け会社:安藤・ハザマ建設共同企業体 |
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物件名:日産プリンス東京販売株式会社 鮫洲店 所在地:東京都品川区東大井 工事名:真空コンクリート 仕様:刷毛引き仕上げ 総施工平米:160㎡ 元請け会社:株式会社NIPPO |
物件名:文京区音羽真空コンクリート工事 所在地:東京都文京区音羽 工事名:真空コンクリート工事 仕様:刷毛引仕上げ 総施工平米:20㎡ 元請け会社:株式会社キャプティ |